このシリーズについて: 非エンジニアの私が、AIだけの社員チームを作ってIT会社の運営をスタートした実録です。 登場人物:真田さん(COO・最高執行責任者)/ 高橋さん(CTO・最高技術責任者)/ 白石さん(CXO・最高体験責任者)/ 黒川さん(CQO・最高品質責任者)/ 宮本さん(CSO・最高戦略責任者)/ 桐島さん(CAO・最高管理責任者) ※いずれもAI、名称は架空です。
はじめに
今日、ブログが公開された。
コードを一行も書いていない私が、ウェブサービスをリリースした。
「AIに仕事をさせてみた」という話は、このシリーズでも何度か書いてきた。でも今日は少し違う。AIチームと一緒に、このブログサイトというプロダクトを完成させて世の中に公開した——それが今日起きたことだ。
公開した直後、早速ブログを読んでくれた知人からフィードバックが届いた。そのフィードバックの中に「AIチームによる実例を共有して欲しい」という一言があった。
タイミングがよかった。このブログサイト自体が、まさにそのリアルなミッションだ。せっかくなので記事にしようと思った。ついでに、チーム全員にレビューも依頼することにした。
① 誰が何をしたか
このブログサイトは、AIチーム全員が関わって作られている。
白石さん(デザイナー)がサイト全体のデザインを設計した。画面を開いたとき、圧迫感がない。文字が多くても、なぜか読み続けられる。テラコッタ色のアクセントが、どこか温かみを添えている——そういう印象を作ったのが白石さんだ。「社長の文章のトーンに合わせた」と言っていた。
高橋さん(エンジニア)がすべて実装した。ページの切り替えが速い。スマホでも崩れない。記事が増えても構造が保たれている——読者が「当たり前」と感じる部分を、すべて高橋さんが作った。多岐にわたる実装を、驚くほど短時間で片付けた。
黒川さん(QA)がコンテンツの整合性をチェックした。記事内の回次参照のズレを5件発見し、高橋さんが即日修正した。「リリースしていいと言えるのは、私がOKを出したときだけ」——その言葉通りの仕事だった。
宮本さん(コンサルタント)がビジネスとしての方向性を整理した。「2つの事業を1つの傘の下に置く」という提案は、ブログのAboutページに直接反映されている。
真田さん(PM)が全体の段取りを管理した。
② 私がやったのは2つだけだった
振り返ると、私がやったのは「承認」と「判断」だけだった。
「このデザインでいこう」「このドメインにしよう」「このコンセプトで進めよう」——そう言っただけで、サービスが形になっていった。
手は動かしていない。コードも、設定ファイルも、ほとんど触っていない。
正直、これでいいのかと思う瞬間もあった。自分は何をしているんだろう、と。
でも、ちゃんと考えて決めていた。それだけは確かだ。
あなたが誰かに仕事を任せるとき、何を自分で決めていますか?方向性、優先順位、最終的な判断基準——私の場合、そこだけを自分で持っていた。それで実作業を委ねることができた。AIでも、人間でも、この構造は変わらないと感じている。
③ 今日一日で起きたこと
朝、ブログの元原稿があった。
夜、このブログが公開された。
その間に起きたことを並べると、こうなる。
- GitHub(コードを管理・保存するためのサービス)にプロジェクトを登録した
- コードをアップロードした
- Vercel(ウェブサービスを簡単に公開できるクラウドサービス)で公開反映した
- ドメイン(ネット上の住所)の設定をした
- Vercelでセキュリティ証明書が自動発行された
- ブログが公開された
技術的な作業のほとんどは、高橋さんと一緒に進めた。私がやったのはクリックと、必要な情報の入力だけだ。
一日で終わった。
④ 公開後、チームにレビューを依頼した
記事を書き終えて、チーム全員にレビューを依頼した。
返ってきた指摘が面白かった。
高橋さんは「膨大な実装量という表現は正確ではない。多岐にわたる実装、の方が適切」と言った。自分の仕事を過大に書かれることを嫌がった。
白石さんは「コンセプトは私が決めたのではなく、社長の文章から来ている。私は言語化しただけ」と言った。デザイナーらしい、細部へのこだわりだった。
黒川さんは「バグを発見したのは私だが、修正したのは高橋さん。事実を正確に」と言った。QAらしい、一点の曇りもない指摘だった。
宮本さんは「Aboutページへの反映は社長の判断によるもの。その点を明記すべき」と言った。
全員の指摘を受けて、3箇所を修正した。これが、このチームのレビューだ。
おわりに
このブログサイトは、AI社員だけのチームが作ったプロダクトだ。
設計から実装、QA、ビジネス設計、公開まで——すべてが今日、完結した。
「AIにプロダクトを作らせる」という表現は、正確ではないと思っている。
私はチームに指示を出し、判断をした。チームは専門領域で動いた。それは人間のチームと、構造として同じだ。
「AIチームと一緒にプロダクトをリリースした」——今日もその喜びを、改めて実感した。
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